青春は、甘くない― 『とらドラ! 8』 感想
「・・・罪悪感でがんじがらめ。私も自爆だ。色々間違っちゃって、こうなっちゃった。」
ネタバレを含んでいることがあるため、未読・知りたくない方は読まれないようご注意を!
![]() | とらドラ 8 (8) (電撃文庫 た 20-11) 竹宮 ゆゆこ アスキー・メディアワークス 2008-08-10 by G-Tools |
...
前回衝撃の急展開で幕を閉じた「とらドラ!」ですが、そのまま誤魔化したりすることなく冒頭からハードな展開。世界が終わってしまったかのように落ち込み、打ちひしがれる竜児に、自立を宣言し去っていく大河、そしていつもと変わらぬボケっぷりを見せる実乃梨に、一人悩み、荒れる亜美。「ずっと、このままだったらいいのにね」
「・・・・おう、そうだな」
「ずっとこのままだったらいいよな」
やっていること、風景自体はいつもと変わらない。だけど、今までとは確実に何かが「違う」その不快感。どんなに表面上平和に取り繕っていても、過去の出来事は消えない、気持ちも変わらない、それでいてヘラヘラ笑いながら青春を気取る。そんなものが、いつまでも続くはずがない。
「あたし、ずっと高須くんと付き合いたいなーって思ってた。好きだから。・・・・て言ったらどうする?うそだけど」
「どうしたって、竜児のことが、好きなのよ・・・・」
「難しい・・・そうかもね。私が思っているより、そして高須くんが思っているより、そうなのかもね」
「今、大河を助けに降りたのはお前だったということにしてくれ――」
メインキャラクター五人のそれぞれの想い。その妥協のなさ、容赦のなさには感服します。キレイゴトや、いわゆる「漫画らしい」表現などを微塵も感じさせない、感情むき出しの群像劇。言ってしまえば「恋が全て」である少年少女たちの等身大の葛藤を、よくぞここまで真正面から描けるものです。
著者の前作「わたしたちの田村君」に近い構図が出来上がっていますが、はたして今回はどう転ぶのか、全然予想もつきませんし、それがこの作品のよいところ。妥協・甘さ一切なしの超弩級ラブコメ『とらドラ!』まだまだ目が離せませんね。
【関連リンク】
- 『とらドラ8! / 竹宮ゆゆこ』FULL MOON PRAYER様
- 『とらドラ8!』随想様
- 『とらドラ8!』屠られ日記!(GNO2)様
- 『とらドラ8! /竹宮ゆゆこ 』好きなら言っちゃえ!! 告白しちゃえ!!様
- 『とらドラ!8』MOMENTS様
- 『[竹宮ゆゆこ] とらドラ8!』booklines.net様
- 『とらドラ 8』ホヒログ様
- 『とらドラ8!』彩彩華美様
- 『とらドラ8!』今日もだらだら、読書日記。様
【関連記事】

- 2008/08/16
- 感想・読了 ライトノベル
- 固定リンク
- トラックバック (0)
- コメント (0)
- ↑











コメント一覧